スタッカート

ウェーバーが気まずそうに頭をガーッと掻いた。


「もういいよ、気にしてない」


「そっか」


暫く沈黙が流れた。


帰路を急ぐ雑踏の音だけが耳に入ってくる。


「じゃあ、気を付けて帰れよ」


ウェーバーが自転車に跨がって背を向けた。


あ…。