「身体!」


 照れ隠しにこんな言葉しかいえなかった。


「無理だ!」


 そりゃ、そうだろうな・・・。


 もし身体があれば、喜んであなたにささげよう・・・。


 あなたの盾になり、剣になって、あなたを守ろう・・・。


 だけど、それができない・・・。


 悲しいけれど、私には身体がない・・・。


 だから・・・せめて・・・。


「・・・そうだな・・・「身体」がかなわないんだったら、私は百合の花が欲しいな・・・」


 私と同じ名前の花。


 それをあなたの元において欲しい。


 それを私と思って、せめてあなたの近くで咲いていたい・・・。


 なんてね・・・。キザすぎるな・・・我ながら・・・。


「また高級品を・・・。」


 分かってるよ。


 だから、今じゃなくても良いよ。


 でも、いつかあなたの傍で私は咲きたいの・・・。


 分かって・・・。