「ここは・・・。」


 いつの間にか脱出ポットの中で気を失っていたらしい。


 キリトが気がついたときには、見知らぬ土地の上に着陸していた。


 戦場がどっちなのか・・・どこに行けば帰れるのか・・・ココからだと皆目見当がつかない。


 とりあえず、外に出ないと・・・。


 そう思い、キリトは脱出ポットの入り口をこじ開けると、外に顔を出す。


 その瞬間。


「・・・・・・・・あなただったのね?」


 後ろから女性の声が聞こえた。


 顔を向けると、そこにいたのは一週間前にスラムで出会った女性・・・。


「舞鶴・・・」


 自分に銃口を向けている一人の女性仕官。


 パイロットスーツに身を包んでいるため、あの時とは若干印象が変わっているが、さすがに見間違うはずがない。


 彼女の足元にも脱出ポットが置いてある。


 漆黒の脱出ポット・・・。


 もしかして・・・彼女が・・・・・・・?