その姿はまるで破壊神・・・そう形容するにふさわしいものだった。


 圧倒的火力と、スピード・・・そして、何事にも揺るがない鉄壁の防御力。


 それを駆使して、舞鶴が駆るポセイドンは、戦闘が始まってわずか3時間で優に30機を超えるギアを破壊していた。


 5機のギアを墜とせば、『エース』の称号がもらえる、現在の戦争において、その数字はあまりに脅威だ。


 それだけ、ポセイドンの力は圧倒的だった。


 ・・・・・・・しかし、そんな破壊神のまえに一体のギアが立ちはだかった。


 それは・・・まるで血の色のような真紅色のギア・・・。


 見た瞬間、敵の新兵器だというコトは見て取れた。


 圧倒的スピード。


 そして、反射速度。


 舞鶴は、真紅のギアに翻弄されていた。


 相手の攻撃力はさほど高くないとはいえ、ジワジワとダメージは蓄積されていく。


 ・・・右腕はとっくに動かなくなっていた・・・。