翌日、ドクターの宣言どおり、自分には事例が降りて、見事に最前線基地へと搬入となった。


 ついてみると、そこには自分用に一体のギアが用意されており、カスタマイズが施されていた。


 真っ赤なボディをした、全長8メートル、重量12トンの寸胴なギア。


 両肩に180発ものミサイルランチャーが取り付けており、腰にはマシンガンとロケットランチャーが一丁ずつ。


 シールドが存在しない代わりにナイフと、発行弾・・・と、まぁ・・・遠距離武器主体のギア・ドールとなっていた。


 当たり前だ。


 アイツは孤児院に居た頃から射撃の名手として名をはせていた。


 自分の中ではケィ先輩に告ぐといっていたが、あながち謙遜でもないだろう。
それにしてもたった、二日ですぐにこれだけのギアが用意できるとは・・・。


 さては、俺には秘密だっただけで、実は何ヶ月も前から用意されていたのだろう・・・。






 ・・・・・人類史上、これで二機目となる・・・・・・・人工知能搭載型ギア・ドール・・・。






 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・『紅薔薇』・・・・・・。