∫hiRo 〜雨の向こうで僕が思うこと〜

 

 僕は何だかとても切なくて、しょんぼりしてしまった。

それを見たショコラはクスッと笑った。

「ほらな、お前が行ったって楽しい場所じゃないだろ?」

「……うん、僕は行くべきじゃないね。だけど、そんな大事な話を僕にしてくれて、本当にありがとう」


僕は僕なんかに心を許してくれたショコラに、本当に感謝した。


「じゃあ今日も、恒例のお散歩に出かけるか!」

ショコラはそう茶化して、例の建物の方に歩いて行った。

「気をつけてね、ショコラ!」

僕はもう、ショコラを追いかけなかった。