∫hiRo 〜雨の向こうで僕が思うこと〜

 

 お友達の中心にはいつも“アッチャン”がいて、他には“タツヤ”と“ノブリン”と呼ばれる男のヒトがいた。


でも時々、“ユウコサン”と呼ばれる女のヒトが混じっている事があった。


(もちろん、このヒトは泊まったりはしない)


僕が言うのもナンだけど、小さくて穏やかで、笑顔がとても優しいヒトだった。


僕は、

「シロのヤツ、ユウコサンに恋をしてるな」

と気付いてしまった。


――…って、僕じゃなくても気付くだろうけどね。


シロの目の動きも、体の動きも、会話も、ユウコサンの前では何もかもが異常なほど“ぶっきらぼう”なんだから!


そんな時、僕はニヤニヤしてシロを見ていた。


お友達も同じように、ニヤニヤしていた。