自転車に乗っている間、大志くんは黙ったままだった。 私もその空気に逆らず、何も言えない。 「……」 大志くんの腰に回している自分の手が、やけに緊張しているのが分かる。 今までは何ともなかったのに……。 触り慣れていないブレザーの感触のせいだろうか……。