「あたし大野です…名前は…?」 「…前川」 「前川くんね!!ありがとう!!あたし一生あなたの事忘れません!!」 「いや…忘れても…」 「忘れません!!」 そう言って美愛は去っていった。 ───────… そして高1の春──…。 クラス分けの紙を見ようと、俺はクラス発表の紙の下に向かった。 そこで綺麗な長い髪の女に、俺は見惚れていたんだ──…。 あの澄んだ瞳。あの綺麗な顔…。 髪はおろしていたけど、俺にはわかったんだ…。 痴漢されていたあの女だと…。