お風呂から出たわたしは、ソファーに置いてあるケータイを開いた。 「げっ…」 お母さんから20回も電話来てる…。 …にしてもなんで…。 そんなに急用なの…? ――プルルルルル… 電話の向こうで呼び出し音が鳴る。 『空!?あんたなんで電話でないのよ!!』 ――ビクッ… 「ご…ごめん…寝てたから…」 出たと思ったら、いきなり怒鳴られて、少し不機嫌になるわたし。 『大変なのよ…!!』 「なに?」 『優斗くんが、亡くなったって…』