次の日、久しぶりに知美とハマの川沿いに行った。


「今まで、バカやりすぎてた」


私はタバコを深く吸い込み、ゆっくりと川に向かって吐き出した。


そんな私の横顔を見つめる知美。


「私ね、昨日お店のママにホストにハマってること叱られたの…」


相鉄線が前を走り去って行く。


「叱られた?」


知美が私を不思議そうな顔して見つめる。


昨日のママとの会話を知美に話した。


「私、ママの言う通り病院通って治療しようと思う。ママが家族の協力必要になるから、家族に話さなきゃならないって言ってたから勇気がいるけど…。…でも、圭介に会いに行ける人間になりたいんだ…」


私がそう言うと、知美は俯いた。


…?


「私、あすかがバカやってるのに何も言わなかったでしょ?…軽蔑したり、呆れてたわけじゃないの。気持ちがすごく痛いほど分かってたから…。いつかきっと前向いて歩いて行ける人に出会えるって信じてたの。…そんなこと思って止めなかったなんて、本当にバカだよね。本当にごめんね…」


知美の固く握った手に涙がポタポタ垂れ、夕焼けに照らされた。