「だって見に行ったもん。お父さん誰かとずっと話してたから、声かけなかったけど」 「そうだったんだ。ごめんね、気づかなかったよ。でもよく個展を開いたのを知っていたね」 美香はズズズっとメロンソーダを吸い込むと、嬉しそうな笑みをこちらに向ける。 そういえば君もメロンソーダが好きだった。 一度聞いた事がある。 何でメロンソーダばっかり頼むの? って。