それを告げたら、君は言ったんだ。 「私は、絵を描くアナタと結婚したのよ。絵を描かないアナタとは結婚したつもりはないわ」 それでも僕は、引き下がらなかった。 君を養って、美香を育てる為に……、幸せにする為に絵を諦めて仕事をする、って。 君の最後の言葉は、今でもハッキリと覚えている。