甘い声で囁いて





響くんがそう言うと両手を広げた。



やっとやっと響くんの胸に飛びこめるのね!!



コントローラーを投げ捨てて響君に抱きついた。



正確には、テレビを、だけど。




「お前、大丈夫か?」





後ろから突然低い声が聞こえ慌てて声の方向に振り返った。



お兄ちゃんがドアに寄りかかって呆れた顔であたしを見ている。