甘い声で囁いて



頭上から聞こえた声にゆっくり顔を上げると


見たことのない制服を着た女の子が立っていた。



「うわ、すごい!とりあえず、こっちに」


何かを言う前に腕を掴まれて引っ張られると


「ごめんなさい、榊さん、どこか落ち着ける場所に連れて行ってくれませんか?」


誰かに話しかけている。


「かしこまりました。しかし、この後は翔様と..」


「翔さんよりもこっちが大事!!急いで下さい」


「やはり柚子さまには負けますね。翔様にもそうお伝えしておきます」


「あ、でも翔さんの事が大事じゃないとかそういうのでは...」


「分かってますよ。そんな貴女様だからこそ翔さんは大事に思っているのです」


「もう!榊さんまで最近ちょっと翔さんみたいにイジワルじゃないですか?」


「これは..失礼しました」