甘い声で囁いて



「まだ少し具合が悪いです」


「そーか。俺午前は家にいるし、何かあったら言えよ」


「お、お兄ちゃんは?」


「今仕事に行く用意してる。あまり熱が高かったら休むとかほざいてるけどな」


「ははは..お兄ちゃんらしい」


「申し訳ないと思うなら早く治せ」


加宮さんはそう言うとあたしのおでこにタオルを乗せてくれた。


ひんやりして気持ちがいい。


「ありがとうございます」


ぽつりと小さく呟くように言うと


「気持ち悪いな」


少しだけ驚いた顔をしてからそう返事がきた。


何なの、人がせっかく感謝の気持ちを言っているっていうのに。



「とりあえず、寝ろよ」


ぽんぽんと頭を優しく撫でるとくるりと反対を向く。