『ごめん、もう少し寝かして…』



あたしはまた眠りにおちた。



真由美の笑い声でぼんやりと目が覚めて

(電話かなぁ?)と思ったけどそのまま、また眠った。




『結城ぃ寝すぎだょお』


揺り起こされて、時計を見るともう9時を過ぎていた。



割れそうな頭の痛さもずいぶんなくなっていた。



『おはょ』



真由美はバッチリメイクをし直して服も着替えている。



『さっきね、浩樹くんから電話きて、話してたんだけど、近くまで迎えにきてくれるっていうから行こうょ』



『絶対やだ!』



『なんでよぉ!』



真由美がふくれっ面をする。



『そいつは一人でくんの?』



『うん。そうみたぃだけどぉ…』



『じゃあ、二人きりで行ってきな。あたしがいたらお邪魔じゃん。』



思い出してきた。あの龍司とかいうやつ!



真由美は、


『そぉ…?結城がそこまで言うなら、行ってくるけど』


なんていいながらいそいそ準備してる。



そのつもりだったんじゃん真由美の行動がかわいく思えて、


『頑張って』

と送り出した。