真由美の携帯のバイブが何度も鳴っている。



熟睡してる真由美を前に、もうちょっと寝かしてあげようと思い、

水を飲もうと水道に立った。



『おはょぉ』



真由美が起きてきた。



『ごめん、うるさかった?』




『うぅん、携帯がうるさぁい』




『あーさっきから、何回も鳴ってたよ』



めんどくさそうに真由美が携帯を開く。



『あー浩樹くんから電話きてるぅ』



真由美が笑顔になる。




『だれ?浩樹くんって。』


『ほらぁー昨日の!』



あいつらか。



せっかく忘れていい気分だったのにな。



『ごめんねぇ』



と言いながら、真由美は早速、電話を掛けなおしている。



まぁ、いいか。あたしには関係ないことだし。





電話が終わると、真由美は


『あたし、春休み終わるまで、結城んち泊まってもいい?』


と言った。



あたしもうれしくて

『もちろん!』

即答した。




修学旅行の前の日のような、すごくウキウキした気分になっていた。