♪〜 「う゛ー。」 枕元に置いてある携帯が鳴って、無意識にうなり声みたいな声が出る。 「・・・はい。」 「可威?今起きたの?」 「・・・何が。」 「何がじゃないよ、昨日9時に迎え行くって言ったでしょ?もうとっくに着いてるんだけど。」 うるさい声がする携帯を耳から離して画面を見ると、9時15分と表示されていた。 あぁ。 もう9時過ぎてたか。 「ごめん、今行くから。」 電話を切って、ベッドから出てそこらへんにあった服に着替える。 昨日床に置いたままにしてあった鞄をまた持って、家を出る。