【完】とわの風、青空の君。

その時、



カキーーーーーン!!



キュウちゃんのバッドから力強い快音が鳴り響く。

私の目は、キュウちゃんがはじき返したボールに釘付けになっていた。


「行け!!」


私は立ち上がり、ボールに向かって叫んだ。



ブワッ



その時、強い風が吹いて、私の制服のスカーフが風に舞った。

そして、パタパタと私の胸元で力強くはためいた。


キュウちゃんの打ったボールは青空の中をグングン、グングン突き進んだ。



ワアーーーーーッ



球場に大きな歓声が沸き上がった。