【完】とわの風、青空の君。

「ふうん・・・・・・」


キュウちゃんは眉をしかめ、不機嫌そうな顔を見せた。

・・・・・・怒っちゃったかな?


「あのさ、風子」


私たちの間に流れる気まずい空気を破ったのはキュウちゃんだった。


「ん、何?」


「明日の試合さ・・・来られる?」


「明日?明日は野球部以外は授業でしょ?無理じゃないかな・・・・・・」


「そっか・・・そうだよな」


キュウちゃんは、私の言葉を聞いて寂しそうに微笑んだ。


「ごめんな、無理言って。じゃあな、気をつけて帰れよ」


キュウちゃんはそれだけ言うと、私の元から駆けて行ってしまった。