「悲しいことも、辛いことも意味があるよ」
「どんな?」
「優しさや尊さを教えてくれる」
日和の頭を駆け巡る過去の出来事。
『君、すごい才能だよな』
『ホント素敵!』
『でも…しょせんはガキの詩だろ』
『まーね』
『偶然当たっただけだって』
『一発屋?』
『よく見ると、たいした詩でもないな』
『しょせんは素人』
『顔はいいよね』
『可愛い』
『アイドル作詞家とか良さそう』
『それいい!』
『日和、カッコいい!』
『一緒に写真撮って下さい!』
『あの人、作詞家だったの?』
『どーせ、今の若い子にはチャライラブソンクしか書けないからね』
「意味がある…?」
「日和も辛いこと経験したから優しい詩が書けるんだよ」
「オレの詩…優しいか?」
「うん」
愛里子は迷わず笑顔で頷いた。
「そっか…」
「日和の優しさが滲みでてるよ」
「オレ、優しくないだろ」
Sくんだし…ー

