君の詩が色褪せても



雨に洗われた街は、いつもよりキラキラと輝いてみえる。




手を握り合い、お洒落な街をゆっくり歩く日和と愛里子。

2本の傘を持った日和。


時折飛び散る水滴が眩しい。



「空気がおいしいね」

愛里子が微笑む。



「雨の日なんて、昔は嫌いだったんだけどな…。最近は気持ちいいよ」



「雨が止んだら、プレゼントが沢山あるもんね」


愛里子の言葉に、空を見上げる日和。


うっすら残る7色の橋。




「虹だけじゃないよ」


愛里子の声は弾んでいた。


「他は?」






「青い空、お日様、カエルさん、水たまり…」



「カエルは微妙だな…」


「日和、カエルさん嫌い?」



「嫌いじゃないけど…」


好きでもないな…ー




「愛里子はゴキブリも大好きだよ」


「はっ??」

ポカンと口を開ける日和。



「日和の世界にあるものは…みんな大好き」


「…みんな?」



「意味のないものなんて、きっとないから」



みんな、存在する意味がある…ー




「意味かぁ…」