楓クンは親指であたしの涙を拭ってくれた。
すると楓クンは、何やら小さな箱を取り出して
「これ、やるよ」
あたしに差し出した。
「……これは?」
ピンク色のリボンでキレイに包装されたハート型の箱。
「開けて?」
あたしは箱のリボンを丁寧にほどいて、箱を開けた。
「これ……」
そこに入っていたのは、
「俺からのプレゼントだ」
パッションピンクのストーンが引き積められた、ハート型のネックレス。
と、もう一つ。
ハートがいっぱいついたお守りが入っていた。
このお守り、今日行った神社にあったお守り……。
「それ、お揃いだぜ?」
楓クンは色違いの青い色のお守りを持っていた。
「どうして……」
「これってふたりお揃いで持ってると永遠に結ばれるってジンクスがあんだよ」
ジンクス……?
それを買うために、あの神社に?