“好きな女”

その言葉があたしの理性を保てなくさせた。


楓クンが欲しい。

楓クンをもっと知りたい。

カラダ全身、楓クンで焼き付けたい。

そう思った。


「……楓、クン?」


気づけば、


「……ん?」


あたしは


「あ、たしを……襲って?」


――楓クンに恋してた。



“好き”が止まらないよ……。


すると楓クンは、ふんわりと微笑んで


「……俺のこと、全身で覚えて?」

あたしに甘いキスを落とした。



「……ん…っ」


首元に甘い痺れが降ってきた時、


あたしは楓クンのものになれたんだなって実感した。


痛みはとっても、愛しいもので。


あたしは楓クンの腕の中で、幸せに満ち溢れていた。










「それで、ここに?」


時計は3時を回り、

シーツにくるまって楓クンと話している。