――ドキッ
「俺の、あんまいじめんなよ?」
楓クン……
「……ご、ごめんなさい」
頬を赤らめながら女子群は去っていった。
「……あ、あのぉ」
「ちょっと来い」
あたしの言葉を遮って、楓クンはグイッと手首をつかみ歩き出した。
しばらく歩いて連れてこられたのは人気のない、非常階段。
ドンッと壁に押し付けられた。
「………っ!」
「俺、もう我慢の限界なんだけど?」
「えっ?」
“我慢の限界”ってどうゆうこと?
「どうゆうことか教えやろうか?」
すると楓クンはあたしに近づいてきて……
「こうゆうこと」
――あたしの唇を奪った。
「………んっ」
どのくらいそうしていただろう。
あたしは酸欠直前だった。
ふと唇が離された時にはすでに頭の中は真っ白で。

