「さっき言ってた気づいたことって、何?」


そう、あたしが知りたかったこと。


愛チャンが楓クンに冷たく言い放されて、気づいたことって言うのがどうしても知りたかった。


「あたし、楓クンみたいな素敵な王子様に似合うのは、可愛いお姫様だと、ずっと思ってました」


グサッ……

それ、結構心に刺さるんですけど。


すると、愛チャンはクスッと笑った。

それは、今まで見たことないような、優しい微笑みで。


「だけど、楓クンにとってのお姫様は川島サンだったんですね」


――ドキッ


あたしが楓のお姫様……。


なんか、とってもいい響き。


「そ、そうかなぁ……」


つい照れてしまって、俯いた。


「あたし、川島サンを尊敬しますっ! あたしの憧れですっ!」


キラキラと目を輝かせながら、あたしの手をギュッと握る。


「は、はぁ……」


な、なんかキャラ違ってません……?


「これからは、穂香センパイって呼ばせてもらいますっ!」


は、話が読めないんですけど……。