――そんなこんなで、一週間が経った。


あれからというもの、愛チャンの陰険な嫌がらせはなくなって、

楓のところにも来なくなった。


楓は家に戻ってきてくれて。


とにかく、一件落着かな。


そして昼休み。


あたしはあーちゃんとガールズトーク中。


「……で、瀬川クンとはどうなの?」


「な、なな、何言ってんのっ!」


顔を林檎みたいに真っ赤にして大袈裟に両手でジェスチャーするあーちゃん。


そんなあーちゃんを可愛いなって思う。

中学の時から、恋愛なんて興味なかったあーちゃんがこんなに瀬川クンにぞっこんするなんて。


考えてもみなかったな。


そう思うと、瀬川クンって案外、凄い人なのかも。


頬が緩むあたしの顔を、あーちゃんは覗き込んだ。


「ひとりでニヤニヤしてんのはいいんだけどさ」


「ん?」とあーちゃんに視線を移すと、あーちゃんは廊下の方を指差した。


「来てるよ、あの子」


あーちゃんの指先を辿ってみると……