響さんの、わけわかんない告白から、3日が過ぎた。


お店は相変わらず、あたしが行けば暇で、今日も、拭き掃除をしていた。


あたしのテンションは下がりまくり、お店のパワーストーン全てに、蘭さん言うところの、陰の気って奴が、充満してるにちがいなかった。


あれから、響さんと、直接会話することもなく、さらには、海斗さんは、ほとんどお店にいなく、あたしは、ボーッとする時間が、さらに増えた。


そこへ、1人の女性がお店にやって来た。


「いらっしゃいませ」


従業員全員が、挨拶をする。


女性は、店内を軽く見てあたしと目が合うと、近づいて来た。


「あの」


「いらっしゃいませ。何か、お悩みでしたらご相談にのりますよ」


こんな言葉を使ってるけど、実際接客なんて、ほとんどしたことがなかった。


でも今日はめずらしく、あたしが仕事に入っても、智也さんと蘭さんが、まだ休憩に入らず、お店にいてくれるから、何かあっても、相談ができた。


「ハートのトランプを探してるんです。でも、ここパワーストーンのお店ですよね……」



??????



何を言ってるのかわからなかった。


「ハートのトランプ、ですか」


聞き返してみた。


「はい。ある人に、このビルでハートのトランプを買えって言われたんです」


「ハートのトランプ…… っていう、パワーストーンですか?」


「あ、いえ。よくわからなくて、ただそう言われただけで、だから私もてっきり雑貨屋さんだとばかり思ってて、ごめんなさい。多分、場所を聞き間違えたんだわ」


そう言って女性は、帰ろうとした。


「待って下さい!実は私新入りなんです。だから、そういう名前のパワーストーンがあるのかも!エキスパートに聞いてきますから、少しだけ待ってて下さい!ね?」


あたしはそういうと、智也さんのとこへ行き。


「智也さん、パワーストーンの種類で、ハートのトランプって、正式名、何て名前の石ですか?」


と聞いた。


すると、智也さんは、作業の手を止めると。


「どの客だ?」


と聞いてきた。