だけど、二人の言うことはごもっともで、私もうなずけてしまう。だって、松宮くんはほんとに怪我をしても笑ってたんだよね。


なんか印象が傾いてきた。

あの人、ほんとは、さては変な人? って気もする。いいとか悪いとかじゃなくて、とんだ困った奴なのでは。


「あいて」

「どうして、月見」

「足になんか。――画鋲」

「と言うよりも、釘じゃない。これ」


 月見ちゃんが足の裏から外し、雪見ちゃんの手に渡ったそれは、画鋲な形に縮められた釘だった。

不器用そうな切り口で、手作りだってわかる。電ノコとかだと切れる? 釘も。