ウェルカムアワーズ

「何してたの?」

「え?」

「お茶会じゃ終わらなかったでしょ。昨日、オレが抜けたあと」


 ほんとに痛覚を持っているのかと疑いをかけるくらいなんでもなく、松宮くんは腕を下げた。うっかり私は血が染みているのを見てしまったけど、想像していたよりはマシだ。

そうだ。血は止まるのだ。私もいいかげん、そこから離れて違う話をしなくては。


「……タロット占いを、してもらったんだけど」

「タロット」


「美術部の部長さんが占ってくれたんだけど。私についての占いだったんだけど」