ウェルカムアワーズ

 松宮くんはそんなことを伝授してくれたけど、いや別に、と言うか、それよりもあんたね、そんな笑顔だけど、その傷口はスプラッタに弱くなくても、キツイものなのでは。

「痛くないの?」

「痛覚あるからねー」


「すごい痛そう……」

「ま。目は覚めた」


 とかって、そんな問題じゃないでしょう。

 私には傷はないはずなのに、同じところがなんだかむずむずしてきた。うー。やな感じだ。

ほんとは松宮くんはまだ寝ぼけてるんじゃないだろうか。だって、痛いって、相当。血が。

血が、何ヶ所からも生まれてきてて、うわーって。