ウェルカムアワーズ

「葉月ちゃん?」

 あ、はい。


私はやっとそこで自分に戻って、急いで立ち上がった。スカートは白くなってるけど、松宮くんには敵わないと思う。

ただちょっと、ぼんやりしているとこがあって、把握しきれてないとこがありそうだけど、呼吸もちゃんとできてるみたい。


「私は、だいじょうぶ。心臓、どきどきしてるけど」

「それは生きてる証拠だね。生きてて良かったー。空飛ぶとこだったって、ほんと」


「瞬間、おまえは飛んでたぞ。女の子乗せて、何やってんだ? いったい。責任取れない事はするなよ、隆一朗」

「責任。はいはい、先輩」