――「隆一朗?! 無事か? おいっ?」
そんな言葉を認識したけど、私は絶対正常じゃなかった。だってなんか、クルシイし、キモチワルイ。
足が痛いような気もするけど、腰みたいな気もする。
ほんとはどこが痛いのか、誰か私に教えてくれって気分。頼むから、本気で。
それでも、だんだんといろんなものが見えてきた。見えてるものが見えてきたと言うのか……、視界がクリアになっていく。
昨日と同じ高い空、れんがの校舎と、高級マンションみたいな窓枠。それから、女の子の制服のスカート。私とは違う、グレーの。
集まってくる人達の足とか、その音とか。
まだ車輪の回っている、転がった自転車、と、

