「さぁ、みなさん、終焉の鐘です。高らかな響きでみなのこころを打つあの鐘の音を聴きなさい。あなたの心に響かせなさい。すべてに終わりを告げる鐘の音を……!」
鐘、……を。
それきり、占い師は動かなくなった。右手を中途半端に持ち上げて、左手は心臓に堅く当てて、目は閉じてしまい。
鐘? 終焉? 心で聴く? それ、いったいどうしたらいいこと?
十枚並んだカードはすべて不吉な意味を抱えて、じっと私を見ているみたいに思えてくる。
タロットなんて、やるものじゃない。未来なんて見えなくていい。
一枚。真ん中で、呪われたような色で塗られたカードは、私でもわかる英語の単語だ。
『悪魔』。
「終わります」
鐘、……を。
それきり、占い師は動かなくなった。右手を中途半端に持ち上げて、左手は心臓に堅く当てて、目は閉じてしまい。
鐘? 終焉? 心で聴く? それ、いったいどうしたらいいこと?
十枚並んだカードはすべて不吉な意味を抱えて、じっと私を見ているみたいに思えてくる。
タロットなんて、やるものじゃない。未来なんて見えなくていい。
一枚。真ん中で、呪われたような色で塗られたカードは、私でもわかる英語の単語だ。
『悪魔』。
「終わります」

