ウェルカムアワーズ

今やっと、体の奥まで空気が入っていった感じがする。


松宮くんの言ってたことを、思い出していた。

問題の起きようはずもない。


あの時は脳天気な傍観者の言葉だと思っていたけど、それは私の楽観や希望に消えるものでもなくて、信じてみてもいいのかも。

早く私の存在が、私にとってもみんなにも、当たり前になるように、私は、ここ何年こんなことはなかったくらい真剣に祈っていた。


広くて明るくて、前の学校より古いけど、立派な教室。

転校もそんなに悪いものじゃないって、そう思える日も来るかもしれない。


そういうこともあるかもしれないじゃない、もしかしたら。