ウェルカムアワーズ

 ため息をついた松宮くんは、やれやれ、なんて小さくつぶやいた。シバさんのこと? それとも、それを言ってる私のこと?

 忘れてしまえって忠告を聞いちゃいない私のことかも、やっぱり。だけど。忘れられたら私だって忘れてる。それができないから。

「そんなにひどいことにはしないつもり。オレは」


――信じられたら、そうするのに。

「これは予言だよ、葉月ちゃん。占いじゃなくて」


 松宮くんは、自信満々の笑顔で、私は驚いて、……信じてしまった、その予言を。

 どうして信じられたんだかわからないけど、私の気持ちはそういう風に動いていたから。どうしてなんだかわかんないけど。

シバさんの言葉も、改めて信じられていた。ひどいことにはならない。ひどいことにはしない。そんな予言を、なんだか本当だって思えて。