ウェルカムアワーズ

 聞こえているのかもしれない足音に追われながら、私は三階まで駆け上がってきた。

どうして一人も人間に会わないのか、ちゃんと考えて答えを出すのはめちゃめちゃ怖い。

きっと、変な風に考えが動いていって、本当みたいな気がしちゃって止まらなくなる。

 私の話を聞いてくれる人がいない。私の見たものを見たって言ってくれる人は、どこに行ったらいるんだろう。わかんない。わかんないよ。


 ――誰もいない。

 また元に戻りそう。あんな風になっちゃう。今朝までの私みたいに。

いろんなことがはっきりしなくてわからなくて、落ち着かなくてたよりなくて、どうしたらいいのかわからなくて不安で。

みんなが私を見ているような、つっぱねられて無視されているような……。


 私は階段に座り込んだ。誰もいないんだから、誰の邪魔にもならないから。