ウェルカムアワーズ

 三恵ちゃんは凛々しい眉をした女の子で、厳しそうな人だと思ったんだけど、話し出すととってもとっつきやすい子だった。

『私、葉月ちゃんとゆっくり話してみたかったんだ』


なんて言ってくれちゃって。えへへ。

 はあ。そーらが高いなー。青いなー。こーんな風にのんびりしてると、昨日の騒ぎが嘘みたい。

そうよ、これがふつうよね。ふつうの学校生活よ。すいかも転がらず、アイロンも火を噴かず、本も崩れない。もちろんオーブンもヘンデルも無事で、それは当たり前だ。


 こうなってみて考えると、昨日松宮くんが言ってたことは、まったくの正論だった。災難のすべてが私に被さっているわけじゃない。私一人になにができるって言うんだ。