朝っぱらから私のことをいろいろ考えてくれたと思うと、申し訳ないような気もしてしまう。その間私のしていたことと言えば、朝ごはんなわけだから。

ホームルームに出なかったこと自体は特にどうということはないからと言うようなよーちゃんの話を聞きながら化学室に入っていくと、同時に奥のドアを開いて先生が登場した。

 私はかばんから教科書を取り出すと、腰に手を当てて背筋を伸ばしてみた。伸びることにもほっとする。

息をするのがずっと楽になってる。今までは違う感じだった。こんな風になれるんだって、不思議な気がした。