ウェルカムアワーズ

 いつのまにかのっかってた桟から飛び降りて、松宮くんは床のマシュマロを一つ蹴っぽった。ぷよん、と浮かんですぐ落ちる。重たいらしい。

「あれ、って、今いったいなにが? どうしたの? なんでマシュマロがこんなに?」


「マシュマロ人形を作りたいんだよ。それで化学部を巻き込んで、鋭意研究中ってとこ」

「マシュマロ人形……?」


「うん。調理部、変わってるんだ。かなり」

 その一言で片付けるのって、……どうかな、松宮くん。そう思ったけど、思うだけにしておいた。こんなこと反論したって、だいたいのとこでは意味はない。