ウェルカムアワーズ

 さえこちゃんはとぼけたみたいにつぶやいて、よーちゃんがしみじみとうなずいた。

それっきり、私たちは誰もなにも言わなくて、賑やかなはずの食堂なのに、今ではとっても静かになっていた。

 ここは食堂だ、砂浜ではない。だから、変なんだって、スイカなんて。どこから?


 そうだ、どこから、だよ。これを誰が。転がした人がいるはず、誰か。

 やっとそう思い付いて階段の上を見てみたけれど、人間の姿どころか気配もない。

私たちがスイカに見とれている間にどっかに逃げたって考えるのが普通だってわかったけど、スイカ忽然と出現説を考えてしまってた。スイカ召喚魔法。魔術でもいいし。