ぶつぶつと陰気な私は(陰気なんて言葉も、もしかして言われた?)、よーちゃんのそのつぶやきではっとして上を見た。

被服室の表示がある。普通のアパートみたいなドアで、廊下側には窓がないから、中はちっとも見えない。

 コツが必要そうにそのドアを押して、よーちゃんはまた楽しそうな声を出した。


「はいどうぞー、被服室―」

ふーん、ここが被服室――


「危ないっ、伏せてっ」

は?!


「ぅぎゃっ?! なに?!」

 叫ばれた通りに床に伏せながら、よーちゃんのそんな声を聞いた。なに。なんで被服室で伏せたり?! それともここは体育館?! それでこれから体育な時間?!