ふらふらーと逆の方向に進み出したさえこちゃんを、私たちはそこで動かないで見ていた。だって。
具合でも悪い? 私だけじゃなくて、よーちゃんも驚いた様子ってことは、これがさえこちゃんのいつもじゃないわけでしょ?
「葉月」
「え?」
私?
「制服できるのっていつ? 来週は平気?」
「水曜日には届く、けど」
「水曜には着てこれるってことだね?」
「たぶん……」
「ウン、期待してる。来週は出れる。じゃ、そゆことで」
そう言い残して、さえこちゃんは危なげな足取りで去って行った。
具合でも悪い? 私だけじゃなくて、よーちゃんも驚いた様子ってことは、これがさえこちゃんのいつもじゃないわけでしょ?
「葉月」
「え?」
私?
「制服できるのっていつ? 来週は平気?」
「水曜日には届く、けど」
「水曜には着てこれるってことだね?」
「たぶん……」
「ウン、期待してる。来週は出れる。じゃ、そゆことで」
そう言い残して、さえこちゃんは危なげな足取りで去って行った。

