こんなとこで想像力を豊かにしていることはないのに。何も。廊下が暗いのが悪い。よーちゃんに早くもっと続けてなんかしゃべって欲しかった。

「文句つけようと思えばつけられるけど、私はあんまり不満もないのね。葉月ちゃんみたいなセーラーもそりゃ着たかったけど」


「前は、セーラー服だったんだ」

「昔はね」


 そう言って、よーちゃんは息をついた。なんかうつむいてるし。なんかどれか、私の言ったことの中に、悪いことでもあった? もしや。

一言しか言ってないんだけど。ほんの一言だったんだけど、なんか刺激しちゃったとか。そんなばかな。