「それが結構おいしいの。早い者勝ちだけどね」
頭一つとはいかなくても、それくらいは小さなよーちゃんは、とってもとってもいい人だ。気配り名人って言うか。
こうじゃなきゃ副委員長なんて立場にはならないか。そうか。
「今使ってる特別教室って、被服室と音楽室、美術室、くらいかな。あー、視聴覚室も地理で使うか。体育の講堂も入れて、五つ覚えれば暮らしていける。私、案内するけど――」
目の前に出現したものに、――どうしたらいいかわからなくなった。目を疑うって言うのは、こんな時に使ってこそ。派手に土煙が立ったりはしない。
そんな効果はなくたって、この事実だけで、立派に見事に衝撃だ。
頭一つとはいかなくても、それくらいは小さなよーちゃんは、とってもとってもいい人だ。気配り名人って言うか。
こうじゃなきゃ副委員長なんて立場にはならないか。そうか。
「今使ってる特別教室って、被服室と音楽室、美術室、くらいかな。あー、視聴覚室も地理で使うか。体育の講堂も入れて、五つ覚えれば暮らしていける。私、案内するけど――」
目の前に出現したものに、――どうしたらいいかわからなくなった。目を疑うって言うのは、こんな時に使ってこそ。派手に土煙が立ったりはしない。
そんな効果はなくたって、この事実だけで、立派に見事に衝撃だ。

