「あそこ、放送室。裏の扉とベランダ抜けると、西階段に出れて、教室がめっちゃ近いよ。この校舎、基本的にカタカナのヨの形だからさ。何してんの。職員室前で」
「松宮くん、それ……」
私が気にしたのは、左手にぐるぐると巻かれた包帯だ。
だってすごい迫力がある、真っ白さが眩しいってこのことだ、きっと。それじゃあ、まるでアナタ、
「自殺未遂のような巻かれ方をされちまいました。夏休み明けだし、なんか信憑性があるって言うの? 勉強行き詰まりの時期だし。もしも三年だったらの話だけど」
私が抱いた感想どおりのことを、松宮くんは言葉にしていた。ちょうどそんな場所で、そんな巻かれ方をされているのだ。
黙っていれば、松宮くんもほんとの優等生に見えるから、そんな繊細そうな人に見えて、周りを怯えさせることができるかも。
「松宮くん、それ……」
私が気にしたのは、左手にぐるぐると巻かれた包帯だ。
だってすごい迫力がある、真っ白さが眩しいってこのことだ、きっと。それじゃあ、まるでアナタ、
「自殺未遂のような巻かれ方をされちまいました。夏休み明けだし、なんか信憑性があるって言うの? 勉強行き詰まりの時期だし。もしも三年だったらの話だけど」
私が抱いた感想どおりのことを、松宮くんは言葉にしていた。ちょうどそんな場所で、そんな巻かれ方をされているのだ。
黙っていれば、松宮くんもほんとの優等生に見えるから、そんな繊細そうな人に見えて、周りを怯えさせることができるかも。

