「なに言ってんの…
明日からあたしはいないんだよ?」
泣きそうなのを堪え知晴に背を向けたまま
ずっとサボる気?と付け足す
憎まれ口でも叩いてないと
泣き崩れてしまいそう
知晴は少し驚いたように目を見開いたが
直ぐに目を細め切な気に微笑んだ
「ずっと、サボろっかな?」
ニッと悪戯に笑ったのが背を向けてても分かる
「バカ!」
冗談言う状況じゃないでしょ!?
そう思って振り返った瞬間
目の前が真っ暗になって
鼻をくすぐる香水の香りと
温かい腕の温もりに包まれた
「本当、鈍いよな凪紗は…」
ギュッと強く抱き締められて
知晴の顔が見えない
ドキドキして知晴の言葉を
考える余裕すらない状態
「く、苦しい…離してっ」
そんな抵抗が精一杯の照れ隠し
「いーやーだっ
離したくない」
知晴が私の首筋に顔を埋める
「バカ…ワガママ言わないでよ」
あたしだって離れたくないよ
でも、今の世で王の命令は絶対なんだ
誰も逆らえない
逆らうことは"死"を意味するから

