こいつは確信犯なのか
無自覚なのか…
とりあえず上目遣いは反則だと思う
せっかく落ち着き始めた
心臓が再び鼓動を増していく
あたしは体ごと横を向いて
知晴の方に少し近寄った
「なーに?」
「もっと近く来て…」
もっと近くに?
これ以上近くは心臓が持ちませんけど…
そんなことを思いながらも
椅子を引き少し後ろに下がる
「いい?」
「うん、じっとしてて」
知晴は微笑んでダラッとしていた
体を起こすと机から少し
身を乗り出すようにして
あたしの方に手を伸ばした
何?何?
無意識に目を閉じる
「髪、ボサボサだし…」
同時に髪の毛に指が通る感覚がして
あたしはゆっくり目を開けた
ち、近い……

