年下の王様

【斗和】



父ちゃんのドッキリすぎるドッキリに引っ掛かってから数日。



陽菜ん家に行っていいのは2週間に1回って約束だからあれからふたりにはなれてない。



陽菜に触りたくて触りたくて…。



「チビ見るとたまに陽菜に見えてしまう…」

「やっぱり障害があると燃えんだな!!いいなぁ~…。俺もチカっペに告っちゃうかなぁ~」



重症だと自分でも思う。



会えないから余計に、話せないから余計に…。



陽菜に触りたい…。



「おはよ~!!だぁっ!!いったぁい…」

「そこでコケんの何回目なの、陽菜ちゃん…」

「注意力不足なのかな…。ここの痣が消えないよぉ~…」



相変わらず陽菜はどんくさい。



返してもらった携帯でメールを入れる。



『8回目だぞ…。学習しろバカ。今日のジャージ、好きカモ』



教卓の下で携帯を見てわずかにニヤッとした陽菜…。



確かに注意力不足だな…。



「今日は体育祭の種目決めるよぉ~!!得意なのに出て優勝しよ~ね~!!」

「陽菜ちゃんはなにに出んの?」

「先生はソフトのピッチャーやりたいなぁ」



シーンとなったぞ…。